高度な数学的手法を駆使したアルゴリズム開発を通じて量子技術の早期活用に取り組む株式会社Quanmatic(クオンマティク、本社:東京都新宿区、代表取締役:古賀 純隆、以下Quanmatic社)は、量子計算効率化アルゴリズムの汎用ソフトウェアQANML(Quantum Algorithms aNd Machine Library)のMVPのリリースに続き、量子計算に用いるデータの収集と品質の担保を容易にする自動データ品質ツールQLEANSERの社外提供を開始しました。
量子計算ソリューションの構築において、データのタイムリーネスや品質は解の品質を直接左右する非常に重要な課題です。QLEANSERでは、大規模で複雑なデータを自動解析し、30項目以上の基準に基づいた品質の齟齬を判定し、データ品質を示す独自の量子計算スコアを算出、不整合データの修正も容易にします。
QLEANSERは、業界を問わず適用が可能で、幅広い種類や構成のデータに対して高度なプログラミングの知識を求めずに利用可能です。
Quanmatic社ではこの度のリリースに続き、量子技術によるデータの修正を行うV2も近くリリース予定です。
ローム株式会社と株式会社Quanmaticは、半導体製造のEDS工程に量子技術を導入し、セットアップ時のロスを従来比40%削減することに成功しました。これは、量子技術の大規模半導体工場への本格導入として世界初の事例です。 両社は、Quanmaticの量子・古典ハイブリッド計算技術とロームの製造ノウハウを融合した最適化システムを構築し、2024年にフィリピン工場で導入。2025年には前工程への展開も開始し、浜松工場での実証にも成功しました。 今後は複数工場への展開を目指し、量子技術の社会実装と半導体の安定供給体制の強化に取り組んでいきます。